技術士は、科学技術分野における高度な専門資格として位置づけられている国家資格です。
ただし、実際にどれくらい難しい試験なのか、合格率や部門別の難易度を正確に把握できていない方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、技術士第二次試験の合格率は直近7年間で対受験者10〜12%前後を推移しており、難関国家資格のなかでも上位の難易度に位置づけられます。
ただし部門ごとに合格率は4.2〜22.7%まで大きく差があり、年代や勤務先によっても合格傾向は異なります。
この記事では、公益社団法人 日本技術士会が公表する令和7年度(2025年度)までの公式統計データをもとに、第一次試験・第二次試験の合格率、21技術部門の難易度ランキング、属性別の合格傾向、他の難関国家資格との比較、合格に向けた学習方法までを整理しました。
技術士試験の難易度を客観的なデータで把握したい方や、自分に合った部門・通信講座を選びたい方の参考になれば幸いです。
| 通信講座 | 特徴 |
|---|---|
| アガルート 技術士試験講座 | 添削+模擬口頭試験フル対応 20部門/フル97,020円(10%OFF適用後) 合格特典あり |
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詳しい比較は本記事後半の技術士試験のおすすめ通信講座2社で解説します。
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結論|技術士試験の難易度は合格率10%前後の難関国家資格

技術士試験の難易度を最初に整理します。
技術士となるには、まず第一次試験(筆記)に合格して「技術士補」となる資格を取得し、そのうえで実務経験を積んで第二次試験(筆記+口頭)に合格する必要があります。
公益社団法人 日本技術士会が公表する令和7年度(2025年度)の統計によると、第二次試験の合格率は申込者ベースで9.0%、受験者ベースで11.4%です。
過去7年(昭和33〜令和7年度)の累計でも、受験者ベースの合格率は16.5%にとどまっており、長期的に見ても狭き門であることがわかります。
さらに、合格までには第一次試験合格後の実務経験が4〜10年必要となるため、試験勉強だけでなく業務経歴の積み上げにも時間を要します。
技術士試験が難しいとされる理由は、単純な知識量ではなく、論文形式の筆記試験と口頭試験を通じて「技術者としての適格性」を多面的に評価される点にあります。
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技術士 第一次試験の難易度

第一次試験は、技術士となるための最初のステップに位置づけられる試験です。
このセクションでは、以下の3つのポイントを解説します。
第一次試験の概要と試験科目
第一次試験は、機械部門から原子力・放射線部門までの20技術部門ごとに実施されます。
総合技術監理部門は第二次試験のみの実施で、第一次試験では当分の間実施されません。
試験は筆記(択一式)のみで行われ、年齢・学歴・国籍・業務経歴等による受験制限はありません。
| 試験形式 | 筆記試験(択一式) |
|---|---|
| 試験科目 | 基礎科目/適性科目/専門科目 |
| 受験資格 | 制限なし |
| 受験手数料 | 13,000円(非課税) |
| 試験地 | 17都道府県(北海道、岩手、宮城、東京、神奈川、新潟、石川、静岡、愛知、大阪、兵庫、広島、香川、愛媛、福岡、鹿児島、沖縄) |
基礎科目では設計・計画、情報・論理、解析、材料・化学・バイオ、環境・エネルギー・技術といった科学技術全般の基礎知識が問われます。
適性科目では技術士法第4章(技術士等の義務)に関する適性が、専門科目ではあらかじめ選択する1技術部門の専門知識が問われる構成です。
第一次試験の合格基準
文部科学省が公表する令和8年度(2026年度)の合否決定基準は、以下のとおりです。
| 試験科目 | 合否決定基準 |
|---|---|
| 基礎科目 | 50%以上の得点 |
| 適性科目 | 50%以上の得点 |
| 専門科目 | 50%以上の得点 |
3科目それぞれで50%以上の得点が必要となるため、苦手科目があると合格は難しくなります。
逆に言えば、各科目で半分の得点を取れれば合格できる試験のため、論文や口頭試験がある第二次試験と比較すると、難易度は相対的に低めです。
第一次試験の難易度の特徴
第一次試験は、大学のエンジニアリング課程(工学・農学・理学等)修了程度の内容で構成されています。
そのため、理工系の大学卒業者にとっては「基礎を復習する」感覚で対策できる試験と言えるでしょう。
なお、JABEE(日本技術者教育認定機構)認定課程を修了した方は、第一次試験が免除され、修習技術者として直接第二次試験を受験できます。
このため受験者層は、理工系の社会人や学生、JABEE非認定校の出身者などに分かれている点も第一次試験の特徴です。
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技術士 第二次試験の難易度

第二次試験は、技術士になるための最終関門です。
このセクションでは、以下の4つのポイントを解説します。
第二次試験の概要と試験科目
第二次試験は、機械部門から総合技術監理部門までの21技術部門ごとに実施されます。
筆記試験と口頭試験の2段階構成で、口頭試験は筆記試験合格者にのみ実施されます。
| 試験形式 | 筆記試験(記述式)+口頭試験 |
|---|---|
| 試験科目(筆記) | 必須科目/選択科目 |
| 試験時間(筆記) | 必須科目2時間/選択科目3時間30分 |
| 受験手数料 | 20,500円(非課税) |
| 試験地(筆記) | 12都道府県(北海道、宮城、東京、神奈川、新潟、石川、愛知、大阪、広島、香川、福岡、沖縄) |
| 試験地(口頭) | 東京都のみ |
筆記試験はすべて論文形式で、解答用紙はA4縦置き・横書きで横24文字×縦25行という体裁です。
口頭試験では筆記試験で書いた答案と、提出した実務経験証明書(業務経歴)をもとに、技術士としての適格性が問われます。
第二次試験の合格基準
第二次試験の合否決定基準は、以下のとおりです。
| 試験 | 合否決定基準 |
|---|---|
| 筆記試験(必須科目) | 60%以上の得点 |
| 筆記試験(選択科目) | 60%以上の得点 |
| 口頭試験 | 各試問事項について60%以上の得点 |
第一次試験の50%以上と比べて、合格基準のハードルが10ポイント上がっている点に注意が必要です。
筆記試験は記述式のため、配点に対する得点割合は採点者の評価に委ねられる部分も大きく、客観的な点数管理が難しいのが特徴と言えます。
第二次試験の合格率の推移(直近7年)
直近7年間の第二次試験合格率は、以下のとおり推移しています。
| 年度 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(対申込) | 合格率(対受験) |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和元年度 | 30,690 | 24,326 | 2,819 | 9.2% | 11.6% |
| 令和2年度 | 25,603 | 20,365 | 2,423 | 9.5% | 11.9% |
| 令和3年度 | 29,828 | 22,903 | 2,659 | 8.9% | 11.6% |
| 令和4年度 | 29,391 | 22,489 | 2,632 | 9.0% | 11.7% |
| 令和5年度 | 29,508 | 22,877 | 2,690 | 9.1% | 11.8% |
| 令和6年度 | 29,846 | 23,043 | 2,395 | 8.0% | 10.4% |
| 令和7年度 | 30,700 | 24,135 | 2,752 | 9.0% | 11.4% |
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第二次試験統計情報」
直近7年間の合格率は、対申込者で8.0〜9.5%、対受験者で10.4〜11.9%のレンジで推移しています。
令和6年度はやや低めの10.4%でしたが、令和7年度は11.4%まで戻っており、毎年「合格率10%前後」という難易度水準は維持されています。
なお、申込者ベースと受験者ベースで2〜3ポイント差があるのは、申し込み後に受験を見送る方が一定数いるためです。
第二次試験の受験資格と実務経験
第二次試験を受験するには、技術士補となる資格(第一次試験合格者またはJABEE認定課程修了者)を有したうえで、以下のいずれかの実務経験が必要です。
| 経路 | 必要な実務経験年数(総合技術監理部門以外) |
|---|---|
| ①技術士補登録後、技術士の補助 | 通算4年超 |
| ②監督者の下での実務 | 通算4年超(技術士補資格取得後) |
| ③専門的応用能力を必要とする業務 | 通算7年超(技術士補資格取得前の経験も算入可) |
総合技術監理部門を受験する場合は、上記の年数にさらに3年が必要です。
大学院修士課程・専門職学位課程の修了者、博士課程在学者は、2年を限度として実務経験期間を短縮できます。
つまり、ストレートで進学・就職した方でも、第一次試験合格から第二次試験合格までは最短でも数年の業務経験が必要です。
このため、技術士は「学生のうちに取れる資格」ではなく、社会人として一定のキャリアを積んだうえで挑む資格と位置づけられています。
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21技術部門の合格率ランキング【令和7年度】

技術士の難易度は、選択する技術部門によって大きく変わります。
ここでは令和7年度(2025年度)の第二次試験における、21部門それぞれの合格率を比較します。
21技術部門 合格率一覧(令和7年度・対受験者)
21技術部門の対受験者合格率を、高い順に並べた一覧表は以下のとおりです。
| 順位 | 技術部門 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 総合技術監理 | 2,575 | 584 | 22.7% |
| 2 | 金属 | 72 | 13 | 18.1% |
| 3 | 資源工学 | 24 | 4 | 16.7% |
| 4 | 機械 | 884 | 143 | 16.2% |
| 5 | 航空・宇宙 | 50 | 8 | 16.0% |
| 6 | 生物工学 | 51 | 8 | 15.7% |
| 7 | 船舶・海洋 | 20 | 3 | 15.0% |
| 8 | 原子力・放射線 | 61 | 9 | 14.8% |
| 9 | 水産 | 97 | 14 | 14.4% |
| 10 | 経営工学 | 216 | 30 | 13.9% |
| 11 | 化学 | 153 | 21 | 13.7% |
| 12 | 農業 | 944 | 117 | 12.4% |
| 13 | 森林 | 286 | 34 | 11.9% |
| 14 | 環境 | 406 | 48 | 11.8% |
| 15 | 上下水道 | 1,605 | 174 | 10.8% |
| 16 | 応用理学 | 622 | 64 | 10.3% |
| 17 | 電気電子 | 1,027 | 104 | 10.1% |
| 18 | 衛生工学 | 488 | 49 | 10.0% |
| 19 | 繊維 | 30 | 3 | 10.0% |
| 20 | 建設 | 14,094 | 1,304 | 9.3% |
| 21 | 情報工学 | 430 | 18 | 4.2% |
出典:公益社団法人 日本技術士会「令和7年度技術士第二次試験統計」
合格率が最も高いのは総合技術監理部門の22.7%、最も低いのは情報工学部門の4.2%で、その差は約18ポイントにのぼります。
ただし、総合技術監理部門は他部門の技術士資格を取得済みの上級者が受験するケースが多く、母集団のレベルが高いため、合格率の高さがそのまま難易度の低さを意味するわけではありません。
受験者数が多い主要4部門の特徴
21部門のうち、受験者数で見ると以下の4部門に受験者が集中しています。
| 部門 | 受験者数 | 全体に占める割合 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 建設 | 14,094 | 約58% | 9.3% |
| 上下水道 | 1,605 | 約7% | 10.8% |
| 電気電子 | 1,027 | 約4% | 10.1% |
| 機械 | 884 | 約4% | 16.2% |
建設部門は技術士全体の約6割を占める最大部門で、ゼネコン・建設コンサルタント・官公庁・地方自治体の受験者が中心です。
合格率は9.3%と平均を下回りますが、受験者数が他部門と比べて非常に多いため、合格者数(1,304人)も全体の半数近くを占めます。
上下水道部門は水道事業者・下水道事業者・コンサルタントの受験者が中心で、合格率は10.8%とやや平均並みです。
電気電子部門は電力会社・電機メーカー・通信事業者の受験者が多く、合格率は10.1%です。
機械部門は自動車・機械メーカー中心で、合格率は16.2%と主要4部門のなかでは最も高くなっています。
情報工学部門が難易度トップの理由
合格率4.2%で全部門中最低となる情報工学部門は、令和元年度以降、毎年5〜7%台で推移しており、安定して難関の位置を占めています。
この背景には、情報処理技術者試験など他の国家資格の選択肢が豊富で、受験者が分散しにくいことや、論文形式での専門知識アウトプットに慣れていない受験者が多いことが挙げられます。
ただし合格率の数字だけで判断するのではなく、ご自身の専門領域や業務経歴に最も近い部門を選ぶことが、結果的に合格への近道です。
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技術士試験が難しい3つの理由

合格率の低さに加えて、技術士試験が難しいとされる構造的な理由は3つあります。
理由1:第二次試験の受験までに4年以上の実務経験が必要
第二次試験の受験には、最短でも4年超の実務経験が必要です(総合技術監理部門は7年超)。
つまり、技術士は試験勉強だけでなく、業務での経験を積み上げる時間そのものが受験資格の前提になっています。
実務経験のうち「技術士の業務」(科学技術に関する専門的応用能力を必要とする業務)と認められる経歴を整理し、受験申込書の段階から戦略的に記載していく必要があります。
理由2:筆記試験はすべて論文形式で評価が厳しい
第二次試験の筆記試験は、必須科目・選択科目ともに記述式の論文試験です。
600字詰め解答用紙を9枚分(A4縦・横24文字×縦25行)使って、論理的な文章を書き上げる必要があります。
単に専門知識を書き並べるだけでなく、技術士に求められる「資質能力(コンピテンシー)」を意識した構成と表現が求められるため、独学だと評価ポイントが分かりにくいのが実情です。
理由3:口頭試験で技術士としての適格性が問われる
筆記試験を突破しても、12月〜翌1月に東京都で実施される口頭試験を通過しなければ合格にはなりません。
口頭試験は、提出済みの実務経験証明書と筆記試験の答案をもとに、技術者倫理や継続研鑽への姿勢、コミュニケーション能力などが質問されます。
筆記試験の合格率と比べて口頭試験の合格率は高めではあるものの、業務経歴の整合性や倫理的な判断について深掘りされるため、対策せずに臨むと失点しやすい試験です。
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年代・勤務先・最終学歴別の合格傾向

第二次試験の合格傾向を、令和7年度の統計から年代・勤務先・最終学歴別に整理します。
年代別の合格率(令和7年度)
令和7年度の年代別合格率(対受験者)は、次のように推移しています。
| 年代 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率(対受験) |
|---|---|---|---|
| 20代 | 2,563 | 284 | 11.1% |
| 30代 | 7,605 | 955 | 12.6% |
| 40代 | 6,367 | 773 | 12.1% |
| 50代 | 6,102 | 623 | 10.2% |
| 60代 | 1,359 | 107 | 7.9% |
| 70代以上 | 139 | 10 | 5.3% |
合格率がもっとも高いのは30代の12.6%、次いで40代の12.1%です。
受験者の平均年齢は42.1歳、合格者の平均年齢は43.1歳と、技術士は「働き盛り世代」の挑戦が中心の資格と言えます。
50代以降は合格率がやや低下する傾向にありますが、これは試験テクニックよりも体力面・モチベーション維持の影響が大きいと考えられます。
勤務先別・最終学歴別の受験傾向
公益社団法人 日本技術士会が公表する令和7年度の統計によると、第二次試験の受験者は勤務先別では「一般企業等」と「建設コンサルタント業」を中心に、官庁・地方自治体・教育機関・自営の方が続きます。
技術士資格を業務で日常的に活用する建設コンサルタント業や官公庁では、受験申込書に書く業務経歴の整理がしやすく、合格者層の中核を担っています。
最終学歴別では、大学卒・大学院修了の方が受験者全体の大半を占めており、両者で合格者の大部分を構成しています。
ただし、技術士試験は学歴ではなく業務経歴と論文対策の精度で合否が決まる試験です。
専門的応用能力を必要とする業務経験を体系的に整理し、論文添削で文章を磨いていくプロセスを踏めば、最終学歴に関わらず合格を目指せます。
詳しい属性別の集計は、公益社団法人 日本技術士会の「技術士第二次試験統計情報」で公表されているため、最新データは公式サイトでご確認ください。
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他の難関国家資格との位置付け

技術士第二次試験の合格率(対受験者11.4%)は、理系・文系を問わず難関とされる国家資格と並ぶ水準にあります。
特徴的なのは、合格率の数字以上に受験資格そのものに高いハードルがあるという点です。
技術士第二次試験を受けるには、第一次試験合格に加えて4年超の実務経験(総合技術監理部門は7年超)が必要となるため、合格率10%前後という数字に「受験資格を満たすまでの時間」も加算して考える必要があります。
加えて、技術士は試験制度上「複数部門の取得」や「総合技術監理部門への発展」が想定されており、生涯にわたって資質能力を磨き続ける継続研鑽(CPD)が法律で義務づけられている点もユニークです。
他の難関国家資格の難易度を確認したい方は、当サイトの以下の記事もあわせてご覧ください。
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技術士試験に合格するための学習方法

技術士試験の合格には、試験ステージ別に異なる学習アプローチが必要です。
第一次試験の学習方法
第一次試験は択一式のため、過去問演習を中心に進めるのが効率的です。
学習の基本ステップは以下のとおりです。
- 基礎科目・適性科目・専門科目それぞれの出題範囲を把握する
- 過去5〜10年分の過去問題を入手し、繰り返し解く
- 苦手分野はテキストや参考書で知識を補強する
- 模擬問題で時間配分の感覚をつかむ
理工系の大学卒業者であれば、過去問演習を中心に効率的に対策を進められる試験です。
JABEE認定課程修了者は第一次試験が免除されるため、いきなり第二次試験対策に進めます。
第二次試験の学習方法
第二次試験は論文形式と口頭試験が中心となるため、以下の3つのスキル習得が鍵となります。
- 論文作成スキル:技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)を意識した論理的な文章構成
- 業務経歴の整理スキル:受験申込書(実務経験証明書)に「技術士の業務」を適切に記載する力
- 口頭試験対策:業務経歴の説明力、技術者倫理に関する受け答え
特に重要なのが論文の添削で、独学では自分の答案が合格レベルに達しているかを判断するのが難しい試験です。
そのため、第二次試験対策では通信講座や予備校による添削指導を活用する受験者が多数派となっています。
独学と通信講座の使い分け
独学と通信講座は、試験ステージや受験者の状況によって使い分けるのが現実的です。
| 学習スタイル | 向いている方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 独学(市販テキスト+過去問) | 第一次試験対策/論文添削の代替手段がある方 | 第二次試験は論文添削なしだと方向性が見えにくい |
| 通信講座 | 第二次試験で初受験/添削指導を受けたい方 | 部門対応・添削回数・料金で選び方が変わる |
| 予備校(通学) | 都市部在住で対面指導を希望する方 | 受講料が高く、社会人は通学時間の確保が課題 |
技術士は通信講座の選択肢が他の士業に比べて少ないため、対応している主要2社を中心に検討するのが効率的です。
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技術士試験のおすすめ通信講座2社

技術士試験に対応している主要な通信講座は、スタディングとアガルートの2社です。
ここでは、2026年度(令和8年度)合格目標の各社コースを比較します。
通信講座2社の総合比較表【2026年度】
2社の主要なスペックを比較した結果は、以下の表にまとめています。
| 項目 | スタディング | アガルート |
|---|---|---|
| 二次試験 標準コース料金(税込) | 69,300円 | 97,020円(10%OFF適用後) |
| 二次試験 ライト相当コース | 29,700円(講座・テキストのみ) | 57,420円(10%OFF適用後) |
| 二次試験 総合技術監理部門 | 59,400円 | 136,620円(10%OFF適用後) |
| 一次試験対策 | 14,850円(建設部門) | 21,780円(部門別) |
| 添削対応部門 | 17部門(一部は過去問利用) | 20部門(フルコースは添削+模擬口頭試験) |
| 学習形態 | スマホ完結/AI機能多数 | 動画+PDFテキスト |
| 合格特典 | 合格お祝金10,000円 | 合格特典あり(要詳細確認) |
| 公式サイト | スタディング 技術士講座 | アガルート 技術士試験講座 |
スタディング 技術士講座の特徴
スタディングは、KIYOラーニング株式会社が運営するオンライン特化型の通信講座です。
価格面で他社を大きく下回り、二次試験合格コース(添削・質問カード付)が69,300円と、業界でもっとも安い水準で受講できます。
学習システムは、AI問題復習・AI検索・勉強仲間機能・マイノートなど、スキマ時間学習を支える機能が充実しています。
添削対応部門は17部門で、対応外の繊維・生物工学・原子力・放射線部門は受講者ご自身で過去問を活用して提出すれば添削可能です。
合格者の声でも「スマートフォンで隙間時間に学習」「子供の寝かしつけまで時間活用」といった声が多く、忙しい社会人の支持を集めています。
アガルート 技術士試験講座の特徴
アガルート は、株式会社アガルートが運営する難関資格に強い通信講座です。
カリキュラムは20部門に対応し、フルコースでは添削だけでなく模擬口頭試験まで含まれているため、二次試験対策をワンストップで完結できます。
料金は2026年4月15日〜7月13日の期間限定で10%OFFが適用され、20部門/フルコースが97,020円(税込)、20部門/ライトコースが57,420円(税込)で受講可能です。
他校乗換割などの各種割引制度も用意されており、最大20%OFFまで割引できる仕組みもあります。
第一次試験対策講座(建設・電気電子・農業・機械・上下水道部門)も21,780円で提供されており、SAT株式会社との連携で一次試験から二次試験まで一貫したサポートが受けられます。
講座選びの判断軸
スタディングとアガルートのどちらを選ぶべきかは、以下の判断軸で整理できます。
| 判断軸 | スタディング向き | アガルート 向き |
|---|---|---|
| 料金 | 業界最安水準を重視する方 | 添削回数・サポートを重視する方 |
| 学習スタイル | スマホ完結で学びたい方 | じっくり動画+テキストで学びたい方 |
| 部門 | 17部門の添削対応で十分な方 | 20部門フル添削+模擬口頭試験を受けたい方 |
| サポート | 質問カード+添削で完結 | 模擬口頭試験までフル活用したい方 |
詳しい講座内容は公式サイトで確認できます。
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2026年度(令和8年度)技術士試験の基本情報・スケジュール

最後に、2026年度の試験スケジュールを整理しておきます。
第一次試験のスケジュール
第一次試験のスケジュールおよび受験手数料は以下のとおりです。
| 受験申込書配布期間 | 令和8年6月5日(金)〜6月24日(水) |
|---|---|
| 受験申込受付期間(郵送) | 令和8年6月10日(水)〜6月24日(水) |
| 受験申込受付期間(WEB) | 令和8年6月10日(水)9:00〜6月23日(火)17:00 |
| 筆記試験日 | 令和8年11月22日(日) |
| 合格発表 | 令和9年2月 |
| 受験手数料 | 13,000円(非課税) |
第二次試験のスケジュール
第二次試験のスケジュールおよび受験手数料は以下のとおりです。
| 受験申込書配布期間 | 令和8年3月24日(火)〜4月15日(水) |
|---|---|
| 受験申込受付期間(郵送) | 令和8年4月1日(水)〜4月15日(水) |
| 受験申込受付期間(WEB) | 令和8年4月1日(水)9:00〜4月14日(火)17:00 |
| 筆記試験日(総合技術監理部門必須科目) | 令和8年7月19日(日) |
| 筆記試験日(その他の技術部門・総合技術監理選択科目) | 令和8年7月20日(月・祝) |
| 筆記試験合格発表 | 令和8年11月上旬 |
| 口頭試験 | 令和8年12月上旬〜令和9年1月中旬 |
| 口頭試験合格発表 | 令和9年3月中旬 |
| 受験手数料 | 20,500円(非課税) |
第二次試験は、申込から合格発表まで約1年がかりの長丁場です。
筆記試験の論文準備は4〜5月から、口頭試験対策は11月の筆記合格発表後すぐに着手するのが一般的なスケジュールとなります。
詳細は公益社団法人 日本技術士会の公式サイトで最新情報をご確認ください。
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技術士の難易度に関するよくある質問
Q. 技術士は独学で合格できますか?
第一次試験は独学でも合格可能です。
理工系の大学卒業者であれば、過去問演習を中心に対策を進めることで合格を狙える難易度と言えます。
第二次試験については、論文形式の筆記試験と口頭試験が中心となるため、独学のみでの合格は難易度が高めです。
特に論文試験では、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)に沿った答案構成が必要となるため、添削指導を受けるかどうかが合否を分ける要素になります。
Q. 技術士第二次試験の必要勉強時間はどれくらいですか?
技術士第二次試験の必要勉強時間について、公式の統計は公表されていません。
学習時間は受験者の業務経験・専門領域・部門によって大きく異なるため、一律の目安を示すのは難しいのが実情です。
ただし、論文形式の筆記試験対策と口頭試験対策を計画的に進める必要があるため、筆記試験までに数百時間規模の準備をする方が多いとされています。
業務で日常的に技術士の資質能力を発揮している方であれば、論文の型を身につける期間に集中することで効率的に合格を目指せます。
Q. 技術士試験で最も難しい部門はどれですか?
令和7年度の対受験者合格率で見ると、情報工学部門の4.2%が最も低い数字です。
ただし、合格率の低さは受験者層・問題傾向・採点基準の違いにも左右されるため、合格率だけで難易度を断定するのは適切ではありません。
ご自身の専門領域・業務経歴に最も近い部門を選ぶことが、結果的に合格への近道となります。
Q. 技術士第一次試験は誰でも受けられますか?
はい、第一次試験は年齢・学歴・国籍・業務経歴等による受験制限がなく、どなたでも受験できます。
技術士補となる資格を取得すると、第二次試験を受けるためのスタート地点に立てます。
なお、JABEE認定課程修了者は第一次試験が免除されるため、修習技術者として直接第二次試験を目指せる仕組みです。
Q. 技術士補と技術士は何が違いますか?
技術士補は、第一次試験合格者またはJABEE認定課程修了者が登録できる資格で、技術士の指導のもとで業務を行う立場です。
技術士は第二次試験に合格し登録した方が名乗れる資格で、独立して業務を行える点が大きな違いです。
ただし、近年は技術士補登録を経ずに、実務経験要件で第二次試験を受験する方も多くなっています。
Q. 通信講座と予備校はどちらがいいですか?
通信講座と予備校は、学習スタイルの好みと費用負担で選ぶのがおすすめです。
通信講座は費用が抑えられ、自分のペースで学習を進められる点がメリットです。
予備校は対面指導や受講生同士のネットワーキングがメリットですが、受講料が高く、社会人は通学時間の確保が課題となります。
技術士は通信講座の選択肢が限られるため、まずはスタディングやアガルート の無料体験で雰囲気を確認するのが良いでしょう。
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まとめ|技術士試験は計画的な実務経験積み上げと論文対策がカギ
技術士は、第二次試験の合格率が直近7年で対受験者10〜12%前後を推移する難関国家資格です。
ただし、合格率の数字以上に重要なのが、第一次試験合格+4年超の実務経験という受験資格のハードルです。
最後に、本記事のポイントを整理します。
- 第二次試験の合格率は令和7年度で対受験者11.4%、対申込者9.0%
- 21技術部門のうち合格率トップは総合技術監理(22.7%)、最低は情報工学(4.2%)
- 受験者の約58%は建設部門、合格者の約47%が建設部門
- 30代の合格率(12.6%)がもっとも高く、官庁・地方自治体・自営の受験者は合格率が高め
- 第一次試験は独学でも対応可能、第二次試験は論文添削の活用が現実的
- 通信講座はスタディング(69,300円)とアガルート (97,020円)の2社が中心
技術士試験は、業務経歴の質と論文対策の精度が合否を左右する試験です。
自分が受験する部門の合格率と特徴を把握したうえで、計画的に実務経験を積み、第二次試験の1年ほど前から論文対策に着手するのが王道のスケジュールと言えるでしょう。
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